2020-11-25

香港、中国本土からワクチン供給で、感染者ゼロへ全力!?

健康中国香港

アジア経済ニュースNNA ASIAは2020年11月26日に、香港政府の林鄭月娥(Chief Executive Carrie Lam Cheng Yuet-ngor/キャリー・ラム・チェン・ユエット・ンゴール)行政長官は2020年11月25日に立法会(議会)で行った2020年の施政報告(施政方針演説に相当)で、新型コロナウイルスの感染防止策を徹底し、域内感染ゼロを全力で目指す方針を示した。

中国中央政府(国務院)が必要時に中国本土で研究開発・生産した一定量のワクチンを香港市民向けに供給することに同意していると明らかにした。

林鄭月娥長官は、2020年01月の新型コロナの流行以降、中央が支持かつ要求する「域外流入と域内拡大の防止」に必要な措置を取ってきたと指摘した。

感染状況の変化に応じて適時見直してきたとしつつ、「一つ一つの決定は全て科学や専門家の意見などに基づいており、いかなる政治的な判断もない」と強調した。

今後については、無症状者への任意検査の継続のほか、再び大規模な地域検査を実施する可能性もあると述べた。

感染拡大の抑え込みができれば、PCR検査の結果を相互承認し、強制検疫を免除する「健康コード」を通じて、徐々に広東省と香港との往来を再開させる方向を明確にした。

コロナ禍に対する新たな措置としては、香港大学と香港中文大学の実験室新設を含む検査能力の拡充や、ITを活用した濃厚接触者追跡作業の効率向上を図る。

政府系の低所得層向け支援基金「関愛基金(コミュニティー・ケア・ファンド)」の補助金を通じ、一部の小中学生に対する電子機器購入支援なども実施する。

林鄭月娥長官は2020年11月25日午後の記者会見で、感染リスクの高い特定グループを対象に、新たな強制検査を実施する可能性があると指摘した。

具体的には、空港や高齢者福祉全般、政府の窓口業務職員などを例に挙げた。

感染が拡大した場合は、「全住民を対象とした検査を再び行う可能性がある」と述べた。

ロックダウン(Lockdown/都市封鎖)の可能性については否定した。

感染再拡大によって広東省と香港、マカオの3地域で一大経済圏をつくる「粤港澳大湾区(グレーターベイエリア)」の関連政策が先送りされる可能性については「自然なことだ」とし、そのために施政報告で感染抑止を最重要事項に掲げていると語った。

専門家も完全な抑え込みは困難と指摘している中、最も有効なのはワクチン接種、次が「ソーシャル・ディスタンス(social distance/社会的距離)」を保つことだと述べ、改めて市民に協力を要請した。

ただし、日本経済新聞 電子版は2020年11月26日に、一時は世界の開発レースの先頭にいたが、予防効果や検証が不十分とする指摘が出ていると報告した。

イギリスの医学雑誌「The Lancet」が2020年11月17日に、科興控股生物技術(Sinovac Biotech/シノバック・バイオテック)が開発するワクチンについて、初期段階の治験データを分析した論文を掲載した。

Safety, tolerability, and immunogenicity of an inactivated SARS-CoV-2 vaccine in healthy adults aged 18–59 years: a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 1/2 clinical trial

Prof Yanjun Zhang, PhD *
Gang Zeng, PhD *
Hongxing Pan, MSc *
Prof Changgui Li, PhD *
Yaling Hu, MSc
Kai Chu, MSc
Weixiao Han, MSc
Zhen Chen, MSc
Rong Tang, BA
Weidong Yin, MBA
Xin Chen, BA
Yuansheng Hu, MPH
Xiaoyong Liu, BA
Congbing Jiang, BA
Prof Jingxin Li, PhD
Minnan Yang, PhD
Yan Song, BA
Prof Xiangxi Wang, PhD
Qiang Gao, MSc †
Prof Fengcai Zhu, MD †
Published:November 17, 2020
DOI:https://doi.org/10.1016/S1473-3099(20)30843-4

論文はシノバックなどの研究チームがまとめたもので、治験結果から、「感染を防ぐ予防抗体は(コロナ感染から)回復した人のレベルより低い」とし、有効性は「中程度」と評価していた。

有効性「90%以上」をうたう米国のファイザー(Pfizer)やモデルナ(Moderna)、「70%」とするイギリスのアストラゼネカ(AstraZeneca)など、最新技術を使った欧米勢のワクチンと比べて、見劣りするデータだったと伝えている。

シノバックのワクチンは病原性をなくしたウイルスを使う昔ながらの手法を採用している。

また、シノファームは2020年11月18日には、緊急投与によるワクチン接種が100万人近くに達したと発表した。2020年09月時点では約35万人だったが、国有企業の社員などを対象に2カ月で3倍近くに増やした。

「9月にワクチンを接種したが、シノファームから何も連絡がない。」と、国有企業に所属する複数の社員はこう証言する。

開発中にもかかわらず、接種後に健康状態などを確認していない可能性が指摘される。

通常であれば、直後はもちろん、半年から1年以上の時間をかけて、経過を観察することが求められる。
これは、当然である。
私はドイツで、ボランティアで治験に参加したが、うるさいほど連絡がきた。

香港大学と香港中文大学は、この結果を認識してワクチンを受け入れるのだろうか?

また、香港はワクチンを中国だけに限定したのだろうか?

それは、危険だろう。

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