2020-09-16

欧州委員長が施政方針演説し、排出削減目標や移民問題で新提案。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2020年09月17日に、EC(European Commission/欧州委員会)のウルスラ・フォン・デア・ライエン(Ursula von der Leyen)委員長は2020年09月16日に、EC(European Commission/欧州委員会) 施政方針演説を行い、新型コロナウイルス危機で打撃を受けたEU(European Union/欧州連合)経済の復興に「欧州グリーンディール(European Green Deal)」を通じて取り組む方針を示したと報告した。

これに向け、2030年までの温室効果ガス排出量の削減目標を1990年比で40%減から55%減へと大幅に厳格化する案を打ち出している。

それは実現可能なのだろうか?

2019年11月に就任したフォン・デア・ライエン委員長にとって、今回は初の施政方針演説となる。

フォン・デア・ライエン委員長は、「欧州グリーンディール」を公約に掲げて就任。

ECの新体制発足後は新型コロナ危機への対応に追われたが、2020年07月には「欧州グリーンディール」とデジタル化を柱とした総額€7,500億の経済復興計画で加盟各国の合意を取り付けた。

フォン・デア・ライエン委員長は施政方針演説で「排出量削減目標を40%から55%に引き上げることについては、行き過ぎとの意見と足りないとの意見がある」と認めた上で、「影響評価を行った結果、経済も産業もこの水準なら対応できることが明らかになった」としている。

フォン・デア・ライエン委員長は加えて、復興計画の資金€7,500億のうち30%を気候変動対策に使途を限定した「グリーン債」で調達することも提案した。

新型コロナ対策については、EU保健同盟(EU Health Alliance)を強化して加盟国間の調整を強化するとともに、世界各国にパンデミック(Pandemic/世界的流行)への対応を呼び掛ける方針を示した。

このほか、移民・難民問題については、加盟各国に責任を負うことを求める「新協定」を提案。

また、デジタル化については、データや技術、インフラ面でEUの主導的地位を強化する姿勢を示している。

なお、イギリスとの将来的な関係を巡る交渉については多くを語らなかったものの、「期限内に合意がまとまる可能性は、日に日に減っている。」と指摘した。

イギリス政府が2019年10月に合意したEU離脱協定の一部を無効化する法案を提出したことを巡っては、双方が合意・批准した協定を「一方的に修正したり、無効化することはできない」とし、「これは合法性と信頼と誠意の問題だ」と訴えている。

しかし、イギリス政府はEUでけではなく、EUより巨大なアジアのTPPにも触手を伸ばそうとしてる。

あわよくば、TPPより大きく、中国や韓国、インドなども加え、中国政府が結んだ現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路(一带一路/Belt and Road Initiative/ベルト・アンド・ロード・イニシアティブ)」までもを含めた巨大構想もすでに持ち上がっている。

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