2020-02-07

東京高裁、他人のパソコンで仮想通貨の無断「マイニング」に逆転有罪。

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日本経済新聞 電子版は2020年02月07日に、閲覧した人のパソコン(PC)端末の処理能力を無断で使って、暗号資産(仮想通貨)を採掘(マイニング)するプログラムをWebサイトに設置したとして、Webデザイナーの諸井聖也被告(32)が不正指令電磁的記録保管罪に問われた事件の控訴審判決が2020年02月07日に、東京高等裁判所であったと報告した。

栃木力裁判長は被告を無罪とした一審・横浜地方裁判所の判決を破棄し、罰金10万円の有罪とした。

判決で栃木裁判長は、他人のPC端末の処理能力を使って仮想通貨をマイニングするプログラム「Coinhive(コインハイブ)」について、「PCの機能が提供されていることを知る機会や実行を拒絶する機会も保障されていない」として、意図に反するものと指摘した。

また「(閲覧者に)一定の不利益を与えるプログラムと言えるうえ、生じる不利益に関する表示もされておらず、社会的に許容すべき点は見あたらない。」とし、ウイルスに当たると認定した。

不正指令電磁的記録保管罪として、コンピュタ・ウイルスを「(端末利用者の)意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録」などと定義し、保管などを禁じている。

一審判決については、「法律の解釈を誤ったことによる不合理なもの」とした。
被告の行為については、「自己の利益のため、プログラムに対する社会一般の信頼を害する犯行で悪質。」と述べた。

判決文などによると、諸井被告は17年10~11月、自身のWebサイト上に閲覧者の許可を得ずに「コインハイブ」を設置したとされる。

閲覧者の端末で仮想通貨「モネロ」を無断で採掘させ、被告は報酬として「モネロ」を得ていた。

「コインハイブ」は2017年09月~2019年03月にかけてインターネット上で提供され、誰でも利用できた。

被告は神奈川県警に摘発され、2018年03月に横浜簡裁から罰金10万円の略式命令を受けたが、無罪を主張して正式裁判に移行していた。

警察庁によると、他人の端末を使ったマイニングを巡り、2018年に全国で計21人を不正指令電磁的記録保管などの疑いで摘発した。

警察庁はホームページで「マイニングツールを設置していることを閲覧者に対して明示せずに設置した場合、犯罪になる可能性がある」と警告している。