2020-01-14

人工知能が「戦争の未来」を変える!?

戦争と平和イギリス米国

Forbes JAPANは2020年01月25日に、各国の政府や軍隊はAIのポテンシャルに高い関心を寄せている。

例えば、中国政府は市民を監視するためにAIを大規模導入しているし、イギリス国防省(British Ministry of Defense)も、安全保障や戦争に関する意思決定にAIを導入すると発表していると報告した。

この考え方の基本は、先進国が、必ず有利になると言う小心者の米国的な思考方法だが、現実は逆転することも多いことだろう。

例えば、世界で破壊工作者から最も狙われているのは、米国である。

イギリス国防省傘下のDASA(Defense and Security Accelerator/国防・セキュリティ促進機構) は2020年01月14日に、海軍向けに効果的なAIの導入を提案したスタートアップに、総額£400万ポンド(約5億7000万円)の初期投資を行うと発表した。

DASAが特に期待を寄せているのは、機械学習を使って膨大な量の情報やデータを処理し、軍艦の意思決定に革命をもたらす技術の開発だという。

イギリスは、まだ海軍が中心のようだが、米軍は空軍だろう。

イギリス国防省は、「Intelligent Ship–The Next Generation」と名づけたコンペの一環として、9つのプロジェクトに総額£100万ポンドを支払う。まずは海軍向けの開発が対象となるが、英政府はあらゆる攻撃防御システムを対象にした画期的な技術の開発を目指している。

イギリスの国防大臣ジェームズ・ヒーピー(James Heappey)は、「先駆的なプロジェクトに資金を投じ、AIや自動化が国防軍の日常業務をどのように支援できるか調査したい。」と言う。

また、イギリスの国防科学技術研究所(Defence Science and Technology Laboratory)のジュリア・タグ(Julia Tagg)は、「DASA主催のコンペは、AIと人間のチームとの関係に大転換をもたらし、防御プラットフォームの変革をリードする可能性を秘めている。」と話していると紹介した。

さらに、今日、国家間の対立のあり方は大きく変化しており、AIの活用は必要不可欠となっている。複数の小規模な争いが多発している中、「国防軍は、世界で起きている様々な出来事を把握する必要に迫られている。」「士官は、数千ものソースから膨大な量のデータや情報を入手しているが、それらを処理しきれていない。軍人の持つスキルや経験と、AIを組み合わせることで、軍の運営方法を変革し、国家の安全を高められる。」とジュリア・タグは指摘した。

一方、雑誌「エコノミスト(economist)」や「MITテクノロジーレビュー(MIT Technology Review)」などのレポートによると、「Intelligent Ship」プロジェクトで最も懸念されるのが、AIによる自律稼働で、AIを搭載したシステムには深刻な弱点がある。

コードをベースにしたシステムには必ずバグがあり、敵の攻撃対象になる危険性がある。また、過去に人間が犯した過ちなどがAIアルゴリズムに組み込まれる可能性もあると指摘する。

こうした理由から、軍によるAI導入は不安視されている。

米国も2019年に、AIや機械学習の導入による軍の強化を目的にUS$9億2700万の予算を計上しており、中国はAI関連に数US$百億を投資していると言う。

ロシアはロボット兵士を開発中との報道もある。

AIは防御関連の情報を処理して最大脅威を抽出し、予めプログラムされたアルゴリズムに基づいて防御策の意思決定を行うようになるだろう。

また、戦闘用ロボットの指揮もAIが行うことになるかもしれない。

AIの導入により、軍事力が強化されるかもしれないが、その代償として罪のない人々の命が奪われるリスクもある。1983年に、ソ連のスタニスラフ・ペトロフ(Stanislav Petrov)中佐は機械が発したミサイル攻撃警報を無視して世界を核戦争の危機から救った。この事例からも明らかなように、防御システムを無条件に信じることは危険なった。

しかし、米国の開発予算のうち、膨大な予算が軍事力に組み込まれていることから、確実に戦争とAI、ロボットの開発に予算が組み込まれることだろう。

その先制を切ったのが、ドローンの登場であった。