2020-01-14

イギリス政府、LCCフライビー救済策で合意!?

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2020年01月16日に、BBC Newsなどが、イギリス政府は2020年01月14日夜に、LCC(Lightbridge Communications Corporation/格安航空会社)大手フライビー(Flybe)の救済策で合意したもようだと伝えたと報告した。£1億超に上る航空旅客税の支払いを延期する代わりに、主要株主に対して£数千万の資金を追加投入するよう要請することなどが盛り込まれている。一方、競合や環境保護団体などはこの動きを批判している。

救済案は、サジド・ジャヴィド(British Minister of Finance Sajid Javid)財務相、アンドレア・レッドサム民間企業・エネルギー・産業戦略相(BEIS/Business, Energy and Industrial Strategy Andrea Leadsom)、グラント・シャップス運輸相(Secretary of State for Transport Grant Shapps)の間で合意したと報告した。

これ以上の詳細は明らかにされておらず、政府側は引き続きフライビーへの融資について交渉しているという。

イギリスの経済新聞FT(フィナンシャル・タイムズ/Financial Times)によると、政府は3月の予算案発表で、全ての国内便を対象に航空旅客税を引き下げる方針を明らかにする可能性があると伝えている。

アンドレア・レッドサムは自身のTwitterアカウントで、「フライビー株主と通常運航の維持で合意したことは喜ばしい」とし、これにより、イギリスの地方が引き続きつながると強調した。また、BALPA(British Airline Pilots' Association/英航空操縦士協会)も、今回の決定を歓迎している。

しかし、英航空大手BA(Britsh Airways/ブリティッシュ・エアウェイズ)とスペインのイベリア航空(Iberia Airlines)を運営するIAG(International Airlines Groupインターナショナル・エアラインズ・グループ)の最高経営責任者(CEO)ウィリー・ウォルシュ(Willie Walsh)は、グラント・シャップス運輸相に宛てた書簡で「間違った税金の使い方だ」と指摘したと伝えられている。フライビー取得が決まっているイギリスのヴァージンアトランティック航空(Virgin Atlantic Airways)が参画するコンソーシアム「コネクト・エアウェイズ(Connect Airways)」に対し「自らの運営ミスのツケを、納税者に支払わせようとしている」と糾弾した。IAGは2020年01月15日に、EC(European Commission/欧州委員会)に対し、イギリス政府の対応が国家補助に関するEU(European Union/欧州連合)法に違反していると訴えている。

また、航空業界の排ガス量を問題視する環境保護団体は、いかなる航空旅客税の変更も航空移動の値下げと大気汚染を招く増便につながるとし、「完全なるスキャンダルで、気候変動に対してリーダーシップを取るというボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相の公約に反する」と苦言を呈した。

フライビーは欧州最大の地方航空会社で、ロンドンを除くイギリス国内路線の半分以上を運営している。破綻した場合、従業員約2,400人が失職する恐れがある。また、バーミンガム(Birmingham)やマンチェスター(Manchester)などイングランド北部路線を運航していることから、2019年12月の総選挙でこれらの労働党地盤で大量に議席を奪った現保守党政権にとっては、義理があり、救済が重要視されていた面もあると云う。