2019-10-18

中国の2019年07~09月の成長、6.0%に減速。

経済中国調査研究

日本経済新聞 電子版は2019年10月18日に、中国国家統計局(中华人民共和国国家统计局/NBS/National Bureau of Statistics of China)が2019年10月18日発表した2019年7~9月のGDP(Gross Domestic Product/国内総生産)は物価の変動を考慮した実質で前年同期比6.0%増えた。

伸び率は2019年04~06月より0.2ポイント縮小し、2期連続で減速した。

四半期で統計を遡れる1992年以降の過去最低を更新した。

国家統計局の毛盛勇報道官は2019年10月18日に行った記者会見で、「外部要素は不確定、不安定さが増しており、国内経済の下押し圧力はやや大きい」との見方を示した。

2019年09月01日に、米中両国が第4弾の制裁関税を発動しており、報復の応酬が続く貿易戦争が中国経済に下押し圧力を与えたとみられる。習近平政権がここ数年進めてきた過剰債務や不動産バブルといった経済の構造問題への対応も、景気の減速要因となっていると指摘した。

米国との貿易戦争で輸出が低迷し、消費や投資にも力強さがない。成長減速は世界経済の波乱要因になりそうだと伝えている。

中国の四半期の成長率は2018年01~03月期(6.8%)を直近のピークに減速傾向が続く。1年半の減速幅は0.8ポイントに達しており、成長率がほとんど動かない中国としては異例の大きさになった。

成長率は中国政府の2019年の目標「6~6.5%」の下限だった。
日本経済新聞社と日経QUICKニュースが実施した市場予想の平均(6.1%)を下回った。

前期比の伸びは1.5%で2019年04~06月より0.1ポイント減速した。
先進国のように前期比の伸びを年率換算した成長率は6%程度になる。
景気の実感に近い名目成長率は7.6%で2019年04~06月(8.3%)より減速した。

18日はGDP以外の経済統計も公表した。工業生産は2019年01~09月の累計で前年同期比5.6%増え、伸び率は2019年01~06月(6.0%)から減速した。
自動車や携帯電話の生産が不振だった。これまで好調を維持してきたサービス業の生産指数も2019年01~09月に同7.0%増にとどまり、2019年01~06月(7.3%増)から減速した。

百貨店やスーパー、電子商取引などの売上高を合計した社会消費品小売総額は、2019年01~09月に前年同期比8.2%増えた。伸び率は2019年01~06月(8.4%)から縮小した。
新車の販売が低迷したほか、スマートフォンも売れていない。家計調査による実質消費支出の伸びは2019年01~09月に同5.7%で2019年01~06月(5.2%)から加速した。

工場の設備投資やマンション建設など固定資産投資は2019年01~09月の累計で前年同期比5.4%増えた。
伸び率は2019年01~06月(5.8%)から減速した。不動産投資は堅調だったが、大規模減税による地方財政の悪化でインフラ投資が伸びない。

貿易も低迷した。2019年01~09月の輸出(ドル建て)は前年同期比0.1%減り、伸び率は2019年01~06月(0.1%)から減速した。

貿易戦争の長期化が響く。ただ、内需縮小で2019年01~09月の輸入は同5%減と輸出を上回る勢いで減った。輸入減が貿易黒字を押し上げ、成長率を下支えした公算が大きい。

中国の国家主席習近平(习近平/President Xi Jinping)の指導部は、量的緩和や財政バラマキなど大規模な景気刺激策を追加するのに慎重である。

2019年09月単月でみると経済指標も好転しており、今春に打ち出した2兆元(約30兆円)規模の減税の効果を見極めたい考えだと言う。