2019-10-14

イギリス議会開会の女王が施政方針演説で「優先課題は10月末の離脱」と説明。

政治経済イギリスEU

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2019年10月15日に、イギリス議会が2019年10月14日に開会し、エリザベス女王2世(Queen Elizabeth II)が政府の作成した施政方針演説の原稿を読み上げた。

演説では、犯罪対策や環境政策、ブレグジット(Brexit)関連法案など、ボリス・ジョンソン首相(Prime Minister Boris Johnson)の政権が成立を目指す26法案の概要を紹介したと報告した。

ただ、EU(European Union/欧州連合)離脱交渉の行方が定まらず、総選挙の可能性が高まる中、同首相率いる少数政権の法案が成立する見込みは極めて薄いとみられている。

女王は演説の冒頭に、「政府の優先課題は2019年10月31日にイギリスのEU離脱を確実に実行すること」と説明した。EUとの間に自由貿易と親善的な協力に基づく新たなパートナーシップを築く政府の方針を示した上で、「政府はEU離脱がもたらす機会を捉え、漁業や農業、商業の新たな体制の実現に取り組む」と話した。

26法案のうち、7法案はブレグジットに関連するもの。このほか、重大犯罪の懲罰厳格化などの刑事法案7件や、プラスチックごみの削減や排ガス規制、生物多様性の回復や水質改善に向けた目標の法制化案などが含まれている。

ボリス・ジョンソン首相は「国民が政府に求めているのは、ブレグジットの解決だけではない」と強調した。「楽観的で野心的な今回の施政方針演説は、ブレグジットを含む、国民のさまざまな望みを全てかなえるためのものだ」と話した。

これに対し、最大野党・労働党のジェレミー・コービン党首(Labour Party Jeremy Corbyn Party Leader)は、先行きが不透明な中で政府が女王の施政方針演説を実施したことについて、「実質的に、女王の座を借りた党方針の宣伝のようなものだ」と批判した。

議会では今後、政府の施政方針を巡る審議と採決が行われる。これが否決された場合、総選挙への機運がさらに高まるとみられている。