2019-09-17

サウジの石油施設攻撃で、NY原油15%高。

戦争と平和経済サウジアラビア

日本経済新聞 電子版は2019年09月17日に、サウジアラビアへの石油施設の攻撃で、原油の需給への先行き不透明感が強まり、サウジの原油生産が半減する一方、米国は景気への打撃を避けるため、戦略石油備蓄を放出する構えをとった。

さらに、市場は攻撃の再発などを警戒して、ニューヨーク市場の原油価格は2019年09月16日に15%高となった。

ニューヨーク市場の原油先物(期近物)は1バレルUS$62.90と先週末比US$8.05(15%)上昇した。

上昇率は2008年12月以来の大きさで、北海ブレントは一時1バレルUS$71.95と19%上昇した。
ともに4カ月ぶりの高値を付けた。

原油市場の焦点は需給の行方で、サウジアラビアの国営石油会社サウジ・アラムコ(أرامكو السعودية /Saudi Aramco)が受けた被害は日量で570万バレル。

世界最大級の産油国であるサウジの生産能力の約半分にあたる。

WSJ(Wall Street Journal/ウォールストリート・ジャーナル)は2019年09月15日に、サウジは570万バレルの約3分の1を2019年09月16日までに復旧させる方針だと報じた。一方、ロイター通信は2019年09月16日、関係者の話として全面復旧まで「数カ月かかる可能性がある」と報じていた。

サウジアラビアのエネルギー相(Saudi Arabia's energy minister)アブドルアジズ(عبد العزيز بن سلمان بن عبد العزيز آل سعود/Abdulaziz bin Salman)が2019年09月17日にジッダで記者会見し、攻撃で大きな被害を受けた石油施設の状況について「9月末には日量1100万バレルの生産能力を回復する」と述べた。攻撃前の供給体制に早期に復帰するとの認識を示したことで、2019年09月17日のニューヨーク市場では原油価格が大幅に下落した。

攻撃によって国営石油会社サウジアラムコは、全体の生産量のおよそ60%に相当する日量570万バレルが停止に追い込まれた。

アブドルアジズ・エネルギー相は、生産能力が11月末に1200万バレルまで回復するとも述べた。一時的な生産停止は、備蓄からの引き出しや他の油田からの調達などにより、9月も顧客に契約分の石油を届けられると強調し、輸出に大きな影響を及ぼさなかったと指摘した。

同時に記者会見したサウジ・アラムコの最高経営責任者(CEO)アミン・H・ナーサル(أمين حسن الناصر‎/Amin H. Nasser)は「顧客の要求に応えるという点でわれわれは100%の信頼を得てきた。それを守ることができた。」と述べた。

また、サウジ・アラムコのルマイヤン会長(ياسر الرميان/H.E. Yasir Othman Al-Rumayyan)は、今回の攻撃によって停止説も浮上した同社のIPO(Initial Public Offering/新規株式公開)について「12カ月以内に実現する」と述べた。

サウジの生産回復見通しで、ニューヨーク市場で原油価格は前日の記録的な急反発から一転、大幅下落し、WTI(West Texas Intermediate/ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物(Crude Oil Futures)は2019年09月17日、前日比6%安でUS$59.34で取引を終えた。

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