2019-09-03

合意なき離脱でイギリス、対EU輸出がUS$160億減!?

経済人物政治

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNA、日本経済新聞 電子版は2019年09月04日に、UNCTAD(United Nations Conference on Trade and Development/国連貿易開発会議)は2019年09月03日に、イギリスが合意なしにEU(European Union/欧州連合)を離脱した場合、大陸欧州との間に関税が復活し、EUへの輸出が落ち込むため、EUへの輸出高が少なくとも年US$160億(約1兆7千億円)減少するとの試算を明らかにした。

これは、2018年の対EU輸出高の約7%に相当する。

実際に合意なき離脱となれば、EU域外との貿易にも影響し、さらに悪影響は広がるとしている。

UNCTADによると、2018年のイギリスの輸出額はUS$4500億だった。
このうち約半分がEU向けだった。

合意なき離脱となった場合、EU向け輸出は少なくともUS$160億減るという。

このうち自動車が約US$50億で最多。畜産物、衣類がそれぞれUS$20億と続く。

イギリスの自動車産業はヨーロッパ大陸から部品を輸入して完成車をEUに輸出しており、関税復活や物流混乱の影響を受けやすい。

畜産物の関税は25%超に上がると予想され、イギリス産の食肉などは価格競争力を失うことになる。

イギリスのボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相は、合意があってもなくても10月末に離脱するという姿勢を崩していない。

イギリス議会ではジョンソン政権の重要閣僚であるラッド(Amber Rudd)労働・年金相がは2019年09月07日に、辞任し、与党・保守党を離党した。

Newsweek日本語版は2019年09月06日に、ボリス・ジョンソン首相の弟ジョー・ジョンソン(Joe Johnson)がTwitterで2019年09月05日に、閣外相辞任と議員辞職を表明し、「9年間にわたって議員を務め、3人の首相の下で閣僚を務められたことを光栄に思っている」と述べた。

一方、最大野党・労働党のデービッド・ラミー議員(Labor Party member David Lammy)は「実の弟さえもが、ジョンソン政権の下で働くことに耐えられない。」「保守党はばらばらの状態だ。EU懐疑主義への異常な執着が党を破壊した。」とツイートしたと伝えた。

保守党のフィリップ・リー議員が自由民主党に移籍したことで下院の過半数を失ったため、事実、与党・保守党は2019年09月0日に瓦解した。

同日、さらに保守党議員21人が「離脱延期法案」に賛成票を投じて造反し、党を除名された。

Here is the list of the 21 Conservative MPs:

Guto Bebb, Aberconwy
Richard Benyon, Newbury
Steve Brine, Winchester
Alistair Burt, North East Bedfordshire
Greg Clark, Tunbridge Wells
Kenneth Clarke, Rushcliffe
David Gauke, South West Hertfordshire
Justine Greening, Putney
Dominic Grieve, Beaconsfield
Sam Gyimah, East Surrey
Philip Hammond, Runnymede and Weybridge
Stephen Hammond, Wimbledon
Richard Harrington, Watford
Margot James, Stourbridge
Sir Oliver Letwin, West Dorset
Anne Milton, Guildford
Caroline Nokes, Romsey and Southampton North
Antoinette Sandbach, Eddisbury
Sir Nicholas Soames, Mid Sussex
Rory Stewart, Penrith and The Border
Edward Vaizey, Wantage

離脱延期法案に賛成票を投じて除名処分となった保守党議員の中には、第2次世界大戦当時の首相でジョンソンが尊敬するウィンストン・チャーチル(Winston Churchill)の孫サー・ニコラス・ソームズ(Sir Nicholas Soames)も含まれていた。

サー・ニコラス・ソームズは、議会で声を震わせながら、「EU離脱をめぐる論争にあまりに多くの時間を費やして、国全体の利益となる重要な取り組みがないがしろにされてきた。議会下院が再び歩み寄りの精神と謙虚さを見出すことを切に願っている」と言った。