2018-11-26

「ゲノム情報」をブロックチェーンで管理。

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Forbes JAPANは2018年11月26日に、ハーバード大学(Harvard University)医学部教授で遺伝子学のパイオニアであるジョージ・チャーチ(George Church)と、フォーブスの「30 Under 30」に選出された2人の若者が立ち上げたゲノム解析スタートアップ「Nebula Genomics」がサービスをリリースしたと報告した。

「Nebula Genomics」は、ジョージ・チャーチと24歳のカマル・オバッド(Kamal Obbad)、28歳のデニス・グリシン(Dennis Grishin)によって昨年設立され、これまでにコースラ・ベンチャーズ(Khosla ventures)やArch Venture Partners 、F-Prime Capital Partners などからUS$450万(約5億円)を調達している。

「23AndMe」や「Ancestry」などの企業もDNA解析サービスを提供しているが、「Nebula Genomics」はゲノム全体の配列を解析する点と、ブロックチェーンを使ってデータを保管する点で既存サービスとは異なる。

「ゲノム解析が普及すれば、世界中の人々の健康を飛躍的に改善することができる。近い将来、誰もが自分のゲノム情報を知る時代がくるだろう」とジョージ・チャーチは自身のブログで語っている。

「Nebula Genomics」の公式サイト上では、睡眠や仕事に関する7〜12問の質問に答えれば、無料で簡単なゲノム解析を受けることができる。ただし、この方法では結果が出るまでに時間を要する。同社は声明で、
「我々は、多くの人がゲノム解析サービスを利用し、データを共有するように促していきたい。ゆくゆくは多くの研究パートナーと提携し、マーケットプレイスを構築したい」と述べている。

質問に答えるのが面倒であれば、US$99を払えば同じサービスをすぐに受けることができる。

「Nebula Genomics」から郵送されてくる唾液採取キットにサンプルを入れて返送すれば、解析結果が送られてくる。結果には、祖先に関する情報の他、健康や睡眠の質、幸福度などに遺伝子が与える影響をスコア化したものが含まれる。現段階では、セリアック病(coeliac disease/celiac disease)やパーキンソン病(Parkinson's disease)などのリスク情報は提供しないという。

カマル・オバッドは、「ユーザーには、キットを送って結果を得たらおしまいではなく、生涯に渡る発見であると考えてもらいたい。我々は、ユーザーがゲノム解析を行った後、データを自身で保有し、誰かがそのデータを利用したときには報酬が得られる仕組みを構築したいと考えている」と話す。

「Nebula Genomics」が行う全ゲノム解析は、23AndMeなどが行っている「ジェノタイピング(genotyping)」よりも多くのデータを研究者たちに提供することができるが、医療レベルのゲノム解析ほど詳細ではない。医療レベルの解析にはUS$1,000ほどの費用が掛かる。

「Nebula Genomics」はブロックチェーンを利用して、ユーザーに自身のデータのコントロール権を与えている。データは暗号化されており、「Nebula Genomics」でも解読は不可能だという。

研究者らがデータにアクセスしたい場合、ユーザーは誰が何の目的でデータを利用するのか確認した上で、承諾か拒否をすることができ、承諾の場合には報酬を受け取れるという.

現状は、ギフトカードなどと交換できるクレジットが付与されるが、将来的には現金を支払う予定だという。

「我々は、ゲノム解析の不確実さや心理面での悪影響についても知らせていく。完全な透明性が担保されることを保証する」と、ジョージ・チャーチはブログの中で述べている。

「Nebula Genomics」は現時点では名は明かせないが、今後、大手の製薬会社とのパートナーシップを発表する予定だという。

問題は、ゲノム解析データ・フォーマットの統一ができているのかということである。

それが統一できなければ、せっかくのデータもいずれ無駄になる。