2018-11-25

EU、緊急首脳会議でイギリスの離脱案を正式決定!

政治経済

日本経済新聞 電子版は2018年11月25日に、EU(European Union欧州連合)は2018年11月25日に、ブリュッセル(Bruxelles)でEU加盟27カ国の首脳が開いた緊急首脳会議で、イギリスのEU離脱案(Brexit)を正式決定したと報告した。

2019年03月29日の離脱まで残り約4カ月となり、イギリス議会と欧州議会が離脱案を承認するかどうかに焦点が移った。

イギリス国内では離脱案への反発が強く、テリーザ・メイ(Theresa Mary May/1956 - )首相が議会の承認を得られるかはなお不透明で、企業活動や国民生活が混乱する無秩序な離脱のリスクはまだ消えていないと伝えている。

EUは2018年11月25日の首脳会議で、
(1)イギリス離脱の条件などを定めた「離脱協定案」
(2)離脱後の通商など将来関係の大枠を示す「政治宣言案」の二本柱の離脱交渉合意案を正式決定した。

UK-EUの議会は、585ページの法的拘束力のある撤収協定と26ページの政治宣言を批准し、将来の関係の概要を設定しなければならない。イギリスの議員は12月の第2週に投票する予定になっている。

会議後の記者会見で、EUのジャン=クロード・ユンケル欧州委員長(Jean-Claude Juncker European Chairperson)は2018年11月25日合意した離脱案が「唯一の実現可能」な案だと強調し、「英国とEUの双方にとってベストな合意(the best possible)だ。」と、言った。

離脱協定案では英・EU双方が在イギリス、在EU市民の権利を保障することや、離脱に伴ってイギリスがEUに「清算金」を支払うことで合意。
2020年末まではイギリスをEUの単一市場・関税同盟に残留させることで、環境の激変を避ける「移行期間」を設けることも盛り込んだ。

政治宣言案では、離脱後に交渉を開始する通商協定など将来関係の大枠で合意した。

包括的な自由貿易圏をめざすと明記し、外交や治安などでも深い協力関係を築くことを目標に掲げた。

ただイギリス国内では与野党双方からの反発が強く、イギリス議会で合意案の承認に必要な過半数の賛成を得るメドは立っていない。

日本経済新聞 電子版は2018年11月26日に、イギリス議会で過半数の賛成を得るにはほど遠い状況が続く。メイ首相は反対派の説得を重ねるが、40~70票ほど足りない状況で、反対派も主張の違いから一枚岩になっておらず、メイ首相は反対派を一部でも切り崩せないか模索している。

メイ首相は、合意案の可決に必要な320票を巡り、多数派工作を続ける。

2018年11月22日に自らの応援団である北アイルランド系の経済界と会談。
「離脱案は経済の混乱を防ぎ、投資につながる」と説得し、閣外協力する北アイルランドの地域政党DUP(Democratic Unity Party/民主統一党)の説得にあたってもらう約束を取り付けた。週内にもDUPと経済界が会談する見通しになった。

ただし、DUPのフォスター(Arlene Foster)党首は「離脱案にがっかりした」と批判し、10人全員が反対に回る姿勢を崩さない。

新しい流れは反対派の主張が細分化してきたことで、「EUに縛られ続ける」と反対し続けてきた与党強硬派のほか、再度の国民投票を求める親EU派、イギリス水域での漁業権の確保を求めるスコットランド系の議員など、それぞれの反対理由がはっきりしてきた。

メイ政権は対応次第ではまだ情勢をひっくりかえせると見込む。メイ政権は硬軟を使い分けながら、月内に予定される天王山の採決の時まで反対派への翻意を迫る方針だという。

メイ首相は、打開策として、懸案のアイルランド国境問題の解決策があり、20日の定例閣議後、メイ政権の閣僚らは「今日は生産的な閣議だった」と口々に語った。

この閣議で示されたのは、IT(情報技術)を使って国境以外で関税や税関手続きを済ませる案で、この案が通れば、国境での通関手続きの必要がなくなり、EUの関税同盟から抜け出せる。EU側は以前、この案を「非現実的だ」と否定していたが、与党強硬派向けの対策としてイギリス側が水面下の交渉で合意案に滑り込ませた。

UK-EUは離脱後もイギリス領北アイルランドとEU加盟国アイルランドの間で厳しい国境管理を避けることで一致したが、本格的な解決策は見いだせていない。

移行期間が終わるまでに具体策がまとまらなければ、イギリス全体をEU関税同盟に事実上残すことで合意したものの、イギリスの強硬離脱派は「ずっとEUルールに従うことになる」と反発している。

イギリス人の粘っこさ、したたかさ、強行さ、あきらめない性格など、すべてを出して闘っている。

でも時間がない。

全ては、弁解のための戦いにも思える。

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