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2018-10-15

「人権侵害」批判受け、ネパールの神宿る少女「クマリ」が変わる。

宗教政治ネパール

朝日新聞デジタルは2018年10月15日に、「クマリ(Kumari/कुमारी)」と呼ばれる少女の生き神がネパールで数百年にわたり崇拝されてきた。
幼時から束縛される生活に対して人権侵害との批判が起きたため、その伝統に基づいた暮らしぶりが変わりつつあると報告した。

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4歳から12歳まで生き神「クマリ」だった38歳になるラシュミラ・シャキャ(Rashmila Shakya)は、親元を離れ、世界遺産の旧王宮広場にある館で暮らした。

首都カトマンズでラシュミラ・シャキャは、「毎日が本当に大変だった。」と語ったと言う。

サンスクリット語で少女や処女を意味する「クマリ」は、仏教徒ネワール(Newar)族のシャキャ(釈迦)と呼ばれるカーストから選ばれ、王国の守護女神の生まれ変わりとされる。

幸運をもたらすと言われ、ヒンドゥー教徒からも信仰を集めてきた。カトマンズのロイヤル・クマリのほか、他の古都にもローカル・クマリが複数いる。

「クマリ」は初潮を迎えると神性が体を離れて別の少女に宿るとされ、占星術師や僧侶が次のクマリを選ぶ。
「子牛のようなまつげ」「獅子のような胸」「柔らかくしなやかな手足」など32の身体的条件を満たし、供えられた水牛などの切り落とされた首を見て泣かないことも求められた。
「クマリ」になると、不浄な地面に足を触れてはならず、外出は年に数回の決まった時だけになる。

ただし、中には初潮がない「クマリ」も現れた。
つまり、引退しない「クマリ」もローカル・クマリの中にいた。

ラシュミラ・シャキャは、「クマリ」時代、儀礼が忙しく、勉強の時間はほとんどなかった。

「クマリ」を引退して学校に入ると年下の子どもたちと机を並べた。「特に英語は全くわからなくて恥ずかしかった」と振り返る。

猛勉強して大学を卒業し、ITエンジニアの職を得た。

「元クマリと結婚した男は1年以内に死ぬ」という迷信もあったが、ラシュミラ・シャキャは3年前に見合い結婚。「夫は生きていますよ。大変だったけど、神と少女の二つを体験できたのは幸せだった。」と話している。

しかし、「クマリ」には「親元や社会から隔絶し、子どもの人権を侵害している」との批判が国内外の人権団体から起きた。

国連も2004年、児童婚などとともに「クマリ」を「女性差別」と指摘した。

ネパールは2008年に、かかわりが深かった王制が廃止され、連邦共和制となった。政権を握った共産党毛沢東主義派(毛派)は一時、「封建的な慣習」としてクマリ廃止を主張した。

女性弁護士らによる「クマリ」廃止を求めた訴えを受け、08年にネパール最高裁は「生き神のクマリも子どもとしての人権は侵害されてはならない。」とし、「移動の自由や家族に会う自由、教育を受ける権利がある。」との判決を下した。

王制廃止後、初のクマリがマティナ・シャキャ(Matina Shakya)は、3歳から9年間務め、2017年09月に12歳で引退した。

クマリだった頃、豊穣(ほうじょう)を意味する赤い衣装で朝の儀礼を済ませ、午前中は訪問者に祈りを捧げた。

午後は館に先生が訪ねて来て個別授業をする。

同年代の子どもが来ることもあった。

その後はテレビを見たり、館内で自転車に乗ったりした。
携帯電話で両親を呼ぶこともできた。
と話した。

引退した今も、通学路で会う人々が手を合わせることがあるという。

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