2017-02-15

チャーチル元英首相の地球外生命の可能性示す未発表論文。

宇宙人物

AFPは2017年02月16日に、従軍記者、政治家として著名なウィンストン・チャーチル(Winston Churchill)元英首相が天文学にも造詣が深かったことはあまり知られていないが、地球外生命に関するウィンストン・チャーチルの論文の科学的洞察力の鋭さが、執筆から60年を経て注目を集めていると報告した。

「ブルドッグ」のあだ名で呼ばれたウィンストン・チャーチルは第2次世界大戦(World War II)中、イギリスの戦時内閣を率い、同盟国を支援しながら、広大な宇宙には生命が存在できる環境が地球以外にもあるかもしれないとの理論を打ち立てた先駆者の一人だった。

イギリスの科学誌ネイチャー(Nature)は2017年02月15日に、チャーチルの論文「われわれは宇宙で孤独なのか(Are We Alone in the Universe?)」を抜粋掲載して、このように紹介した。

Winston Churchill’s essay on alien life found
Mario Livio
15 February 2017
A newly unearthed article by the great politician reveals that he reasoned like a scientist about the likelihood of extraterrestrials, writes Mario Livio.

論文の中でウィンストン・チャーチルは、「我らが太陽だけが惑星系を持つと考えるほど、私は傲慢(ごうまん)になれない」と述べ、「水や、もしかしたら大気をも保有する適切な大きさ」で「親星である太陽からの距離も適温を維持するのにちょうどよい」惑星が他にも数多くあるはずだと結論付けている。

こうした考え方は現在、生命の存在・維持に欠かせない水が蒸発も凍結もせず存在し得る「ハビタブルゾーン(生命生存可能領域)」として認知されている。

この論文は、天文物理学者のマリオ・リビオ(Mario Livio)が2016年に、米ミズーリ(Missouri)州フルトン(Fulton)にある米国立チャーチル博物館(National Churchill Museum)で入手したものであった。

マリオ・リビオによると、ウィンストン・チャーチルはよーろっぱに戦争の足音が迫っていた1939年に論文の第一稿草稿を書き上げ、その後1950年代後半に改稿し、南フランスの村にある出版社を訪ねていた。しかし、分かっている限りではこの論文はこれまで発表されず、科学的・学問的な査読も受けていない。

「チャーチルの思考の過程が素晴らしい。まるで科学者のように問題を考えている」と、リビオはAFPの取材に語っている。