2016-11-29
ヨーロッパのHIV感染者、7人に1人が「無自覚」
AFPは、EU(European Union/欧州連合)とWHO(World Health Organization/世界保健機関)が2016年11月29日に、ヨーロッパのHIV(Human Immunodeficiency Virusヒト免疫不全ウイルス)感染者のおよそ7人に1人が、自分の感染に気付いていないとする報告を発表したと報告した。
2016年12月01日の「世界エイズデー(World AIDS Day)」を前に、EU保健・食品安全担当委員のビテニス・アンドリュウカイティス(Vytenis Andriukaitis, Lithuania's European Commissioner, a heart surgeon, and a co-signatory)は、ECDC(European Centre for Disease Prevention and Control/欧州疾病予防管理センター)が示したこの数字について「HIV感染を自覚していない患者は救命治療の恩恵を受けられず、また他人への感染を止めることができない」と憂慮を示した。
救命治療の恩恵を受けられないのは自己責任であるが、他人への感染を止めることができないというのは、悲劇である。
ECDCの統計はEU加盟28か国に、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーを加えたデータに基づいている。ECDCによるとこれらの国々で確認されたHIV感染者の約半分にあたる47%が、感染後期になって診断されている。
これは感染から診断・報告までに平均約4年かかっている計算になるという。
HIVの感染経路として最も多いのは男性同士の性交渉で全体の42%にあたり、感染経路として長年、唯一増加傾向にある。次いで異性間の性交渉による感染が32%、麻薬使用による感染が4%と続いている。
以前は、ヘロインなどの麻薬用注射器の回し使用が危険と言われていた。
最近は、麻薬に使うと判っていても、無料提供するようになっている。
WHOによると2015年に欧州内で報告されたHIV感染者数は、過去最高だった前年の14万2000人を更新し、15万3407人に上った。
2014-07-11---WHOが、同性愛者男性にHIVが「爆発的」流行と警告。