2014-05-23

キウイに最も近い祖先はアフリカの巨大鳥類だった。

AFPは、ニュージーランドの国鳥キウイ(kiwi)の祖先はこれまで、オーストラリアの大型鳥類エミューだと考えられていたが、それよりもアフリカのマダガスカルにかつて生息していたエピオルニス(Aepyornithidae/Madagascan elephant birds)という巨大鳥類に最も近いと、研究者らが2014年05月23日に発表したと報告した。

米国の科学誌サイエンス(Science)に掲載された研究に取り組んだのは、オーストラリアのアデレード大学(University of Adelaide)ACAD(Australian Centre for Ancient DNA/オーストラリア古代DNAセンター)のチームで、ニュージーランドのテパパ・トンガレワ(Te Papa Tongarewa)国立博物館に保管されていたエピオルニスの古代の骨のDNA解析を行った。

Science 23 May 2014:
Vol. 344 no. 6186 pp. 898-900
DOI: 10.1126/science.1251981
REPORT
Ancient DNA reveals elephant birds and kiwi are sister taxa and clarifies ratite bird evolution
Kieren J. Mitchell1,
Bastien Llamas1,
Julien Soubrier1,
Nicolas J. Rawlence1,*,
Trevor H. Worthy2,
Jamie Wood3,
Michael S. Y. Lee1,4,
Alan Cooper1,†

1Australian Centre for Ancient DNA, School of Earth and Environmental Sciences, University of Adelaide, North Terrace Campus, South Australia 5005, Australia.
2School of Biological Sciences, Flinders University, South Australia 5001, Australia.
3Landcare Research, Post Office Box 40, Lincoln 7640, New Zealand.
4South Australian Museum, North Terrace, South Australia 5000, Australia.

Received for publication 10 February 2014.
Accepted for publication 21 April 2014.

絶滅したエピオルニスは体長2〜3mで、体重は275kg前後とされ、ニワトリほどの大きさのキウイとはまったく似ていない。
しかしこのDNA解析で、この2種の鳥類が遺伝的に極めて近いことが判明した。
さらに、飛べないとされてきたこの2種が、かつては空を飛んでいたことも分かった。

研究者らは、この発見が、南半球の大陸各地に現存するエミューやダチョウなど「ダチョウ目」と分類される飛べない大型鳥類の起源に関して、進化論上150年間謎に包まれてきた疑問を解消する一助にもなったとしている。

同センター研究員のキーレン・ミッチェル(Kieren Mitchell)は「この結果はほとんど予期していなかった」と驚きを隠さず、「ニュージーランドとマダガスカルは南極やオーストラリアを経由しても物理的に遠く離れており、ダチョウ目はかつては空を飛んで世界に分散していったはずだ」と述べている。

1990年代の先行研究では、今日も生息している鳥類のうち最もキウイに近い仲間はオーストラリアのエミューやヒクイドリだとされていたが、その説は今回発表された研究で覆された形となった。

その先行研究を手掛け、現在はACADの所長を務めるアラン・クーパー(Alan Cooper)は、新しい研究成果を発表する声明で「ニュージーランド人は以前、国鳥キウイがオーストラリアから飛来してきたと聞いてショックを受けがっかりしていたが、今回ようやく記録を正すことができて良かった」と述べている。