2014-01-15

除草剤の効かない雑草が、米国で大繁殖。

AFPは、米国で除草剤が効かない「スーパーウィード(superweed/超雑種)」と呼ばれる突然変異の雑草が大繁殖していると報告した。

環境運動家や研究者からは、GM(Genetically Modified/遺伝子組み換え)作物が原因だという声も上がっているが、業界の大手各社はこれを否定している。

米国の科学誌サイエンス(Science)9月号に発表された研究報告によれば、除草剤に対する耐性をもったGM種子が開発されたために、除草剤が過剰使用されていることが原因だと、多くの科学者が指摘している。

「除草剤として世界で最も普及しているグリホサート(glyphosate)系の農薬が効かない雑草が、米国内の大豆や綿、トウモロコシ農場の大部分で繁殖」している。多くは、除草剤耐性のあるGM種子を使っている農場でのことだと言っている。

Science 20 September 2013: Vol. 341 no. 6152 p. 1329
DOI: 10.1126/science.341.6152.1329
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What Happens When Weed Killers Stop Killing?

ただし、人間の病気でも、薬に抵抗力があるバクテリアや病気が多く発見されているので、一概にGMとは言いきれないかもしれない。

アグリビジネスの市場調査会社ストラタス(Stratus)の最新調査によれば、グリホサート系除草剤が効かない雑草が生えていると答えた農家は、2011年には米国の農家全体の34%だったが、2012年は49%と半分に迫っている。

グリホサートは米国で最もよく使われている除草剤で、1970年代に米アグリビジネス大手モンサント(Monsanto)が開発した。「ラウンドアップ(Roundup)」の商品名で市販されている。同社はまた1996年にグリホサートに耐性のあるGM種子を初めて開発した企業でもある。

モンサントのライバル企業の一つ、米化学大手ダウ・ケミカル(Dow Chemical)も「(Durango)」の名称で同様の製品を販売している。

しかし、アグリビジネス業界は、スーパーウィードの繁殖に関する責任を否定している。モンサントの広報は「除草剤の効かない雑草は、GM作物が開発されるずっと以前からあった」と反論している。USDA(U.S. Department of Agriculture/米国農務省)も同じく「数十年前から起きている現象」だという見解で、「時間とともに作物が耐性を選択する結果、自然に起きることで、すべての除草剤でみられる。」としている。

またUSDAは、GM作物ではなく「農家の除草の仕方」にスーパーウィード繁殖の一因があると強調する。GM種子と一緒に、モンサントや競合他社が開発したグリホサート系農薬を使っていることが問題だと主張している。

ダウ・ケミカルの広報も「問題は、過去の除草剤耐性作物の栽培システムが、グリホサートの過剰使用につながったことにある。他に有効な除草法を、農家が見つけられなかったからだ。」と述べている。 

しかしGM作物に反対するNPOや研究者などは、GM作物がスーパーウィードの繁殖を大きく加速させたと訴えている。

悪循環を指摘するのは、米国ワシントン州立大学(Washington State University)の「持続可能な農業と天然資源センター(Center for Sustaining Agriculture and Natural Resources)」のチャールズ・ベンブルック(Charles Benbrook)で、彼は除草剤の投入量を増やせば増やすほど、グリホサート耐性の強い雑草が残ると説明している。

米国化学大手デュポン(DuPont)の種子部門「パイオニア(Pioneer)」のWebサイトに公開された研究によると「グリホサート系除草剤は、グリホサート耐性のある作物の導入に先駆けて20年もの間、使用されていた。
その間、耐性に関する問題はなかった」という。しかし、やがて作物は耐性を獲得した。「最初は長年にわたって、1シーズンの間に何度もグリホサート系除草剤を使用してきた地域から」だったといっている。

チャールズ・ベンブルックよれば「スーパーウィードはGM作物に頼っている農家にとって大問題となっており、そうした農家は、除草剤使用量を毎年25%ずつ増やさざるを得なくなっている。」さらに「今後、複数の除草剤に耐性のあるGM種子が新たに認可されることにより、除草剤の投入は平均使用量よりも、少なくとも50%は増えるというのが多くの専門家の予測」だと言っている。

USDAは1月に、ダウ・ケミカルが開発した複数の除草剤に耐性をもつGM種子の認可を検討することを発表した。その除草剤の中には、癌や筋萎縮性側索硬化症を発症させる可能性が指摘されている強力な農薬も含まれていると報告した。

つまり、健康のため食品に、癌や筋萎縮性側索硬化症を発症させる可能性が指摘されている強力な農薬が使われている。

恐ろしいことである。

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