2012-05-24

原発反対、ソーラーパネル・メーカー相次ぎ破産!どうする?

AFPは、ドイツのソーラーパネル・メーカーのソベロ(Sovello)が2012年05月14日に破産を申請した。

2012年05月09日には同業のソルテクチャー(Soltecture)が破産申請した。
この1年間で破産申請したドイツの太陽光関連企業のリストにまた新たな企業が加わったと報告した。

そういえば、中国では2012年05月16日に、新華社は中国証券網(中国证券网/中証網)からの情報として、風力発電業界のリーダーであった華鋭風電(华锐风电)が突然、採用が内定していた800人の大学生に内定取消を通知したことで、風力発電大手が不況の最中であることが浮き彫りになり、注目を集めたと報告した。
中国証券網の調査では、2011年以来、市場縮小や政策環境の変化によって風力発電産業は低迷し、国内外の風力発電機メーカー、部品メーカーでリストラが相次いだほか、操業停止となったケースもあると言っている。
世界中での不景気によってメーカーの受注は大幅に減少した。
過当競争や生産能力過剰リスクの中、国有大手企業が業界で主導的地位に立つようになってきた。

単純に、原発反対し、代替手段を話す運動家、大学教授、政治家は、現実を把握していなかった。

原発の代替手段は何か?

それとも、すべての民間メーカーを潰し、国連企業だけで運営する?

ソベロは自社生産したシリコンウエハーを使って太陽電池を作り、これを用いてソーラーパネルを製造していた。
ソベロは独Qセルズ(Q-Cells)、米エバーグリーン・ソーラー(Evergreen Solar)、ノルウェーのリニューアブル・エナジー(Renewable Energy)の合弁会社だったが、2010年に独投資ファンドVentizz Capital Fund IVに売却されていた。

エバーグリーン・ソーラー(Evergreen Solar)とQセルズ(Q-Cells AG)も破産申請している。
エバーグリーン・ソーラーは2011年11月、中核資産を中国系投資ファンドChina Private Equity Investmentに売却し、Qセルズは法的手続きを進めながら事業を続け、資金調達に取り組んでいる。

ソベロはエバーグリーン・ソーラーの技術を生かし、一般的な厚さである200マイクロメートルよりも薄い135マイクロメートルの多結晶シリコンウエハーを製造していた。

シリコンウエハーを薄くしてコストを下げるのは以前からソーラー技術の世界で目標とされてきたことの1つで、米国のツイン・クリークス・テクノロジーズ(Twin Creeks Technologies)などは単結晶シリコンウエハーを薄くすることに取り組んでいる。
だが、多結晶シリコンウエハーは薄くすれば壊れやすくなるという問題もある。

エバーグリーン・ソーラーは生産拠点の一部を中国に移転する計画があったものの、ソーラーパネル価格が大幅に下がる市場で競争し得るだけの迅速な生産コストの削減はできなかった。
利益の拡大を目指し、製造業の枠から出て設備の設置などの事業に進出した企業もあったが、結局エバーグリーン・ソーラーは事業の多角化もできなければ、業界で最高効率のソーラーパネルを作ることもできなかった。

この1年間に世界のソーラーパネル市場でみられた通り、供給が需要を上回る状況では価格競争に耐えられなかったり、厳しい時期を乗り切るための資金調達手段を持たない企業は生き残れない。

ソーラーパネル関連のメーカーは、需要と供給の不均衡が2011年に解消されることを望んでいた。
しかし、米国のファースト・ソーラー(First Solar)とサンパワー(SunPower)、カナダのカナディアン・ソーラー(Canadian Solar)などの大手企業は2012年になっても損失を計上し続けている。

最大の市場である欧州では、太陽光発電の成長を鈍化させかねない政策変更がみられている。
アナリストやソーラーパネル企業の幹部の中には、欧州市場の減速分は中国、インド、日本などアジア市場の急成長で相殺できるのではないかと期待する人もいる。

しかし、ドイツのインバーター大手のSMAソーラーテクノロジー(SMA Solar Technology)は、新興市場によって欧州市場の減速分が穴埋めできるかどうかを判断するには時期尚早だとコメントしている。

つまり、発電能力と価格のバランスが崩壊している。