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書き初め。

正月元旦に「初水」を神棚にお供えし、その「初水」を「神水」として、年が明けて初めて毛筆で書や絵をかく行事。

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その「神水」を「若水」ともいい、それに墨を摺り、恵方に向かって詩歌を書く習慣があった。

平安時代に公家や武家において、年始・改元など事が改まった機会に、吉日を選んで奏聞する儀礼文書が始まりとされている。

このときに書く漢詩は、壮大な宮殿や不老不死の酒を契機とする超現実的な仙界の描写が展開される和漢朗詠集の慶慈保胤(Yoshishigenoyasutane)の「長生殿裏春秋富、不老門前日月遅」が多かった。

つまり。「長生殿の裏には春秋富めり、不老門の前には日月遅し(長生殿の うちにこそ ちとせの春あき とゝめたれ ふうもんおしたて . つれば としはゆけとも おひもせず)」

唐の王玄宗皇帝の万歳長久を慶賀したもので、中国唐代の華清宮の宮殿「長生殿」裏にこそ、春秋の富があり、「不老門(洛陽城門)」をくぐるとき、時がゆっくりと進み、年を取らない不老の時を得ることができる。

能楽「鶴亀」にも登場している。

この風習は、宮中で行われていた儀式であったが、江戸時代以降庶民にも広まり、一般でも祝の句とされていて、書き初めによく使われるようになった。

嘉辰令月歓無極 万歳千秋楽未央
徳是北辰 椿葉之影再改 尊猶南面 松花之色十廻
東岸西岸之柳 遅速不同 南枝北枝之梅 開落已異
池冷水無三伏夏 松高風有一声秋
長生殿裏春秋富 不老門前日月遅

「書き初め」は、「吉書」「試筆」「初硯」などとも呼ばれている。
「書は命」と言われた時代、書き初めで書いたものは左義長で燃やし、その炎が高く上がると字が上達すると言われている。

徳川美術館には、「長生殿裏春秋富 不老門前日月遅」を意匠化した手箱として、重要文化財の「長生殿蒔絵手箱」があり、鶴・亀・松などの様々なおめでたいモチーフのほか、梅、柳、松にかかる藤、咲き乱れる秋草などによって日本の美しい四季が表され、文字が「葦手(あしで)」の技法で表されている。

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