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2017年04月06日

人間が人間を喰う。古代人のカニバリズムと、その目的。

超過去

AFPは2017年04月07日に、現生人類を含め、古代の人類が人の肉を食べるカニバリズム(cannibalism/食人)をしていたのは、栄養価の高い食事を取るためというより、儀礼的な目的のためだった可能性の方が高いとする異色の研究論文が2017年04月06日に、発表されたと報告した。

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イギリス科学誌ネイチャー(Nature)系オンライン科学誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に発表された今回の研究は、先史時代の食人は広く考えられているよりまれではなかったものの栄養的には得るところが比較的少ない危険な企てだったとしている。

Assessing the calorific significance of episodes of human cannibalism in the Palaeolithic
James Cole
Scientific Reports 7, Article number: 44707 (2017)
doi:10.1038/srep44707

研究では人体の部位ごとのカロリー値を算出した。同じ重さで比較すると野生の馬、熊、イノシシなどは、ほぼ骨と皮と筋肉だけのぜい肉のない体だった人類の祖先よりも脂質とタンパク質のカロリーが3倍以上もあったという。

さらに食人の場合狩られる側は狩る側と同じ程度に賢いことから、獲物は食べられるまでにかなり抵抗すると考えられる。

イギリスのブライトン大学(University of Brighton)で考古学の上級講師を務めるジェームズ・コール(James Cole)は、AFPの取材に「今回の研究を行った理由は、人間が他の動物と比べて、どのくらい栄養があるかを知りたかったからだ」と説明し、「それを調べることによって、現生人類や他の人類種が食人を行っていたのはカロリーのためだったのか、それとも別の理由があるのかといったことが分かる可能性があると思われた。」と語った。

ホモ・サピエンス(Homo sapiens)、ネアンデルタール人(Neanderthals)、ホモ・エレクトゥス(Homo erectus)や他のホミニン族(ヒト)が行っていた食人は、文化的な意味合いが強いとする説があり、今回の研究結果はこの説をより具体的にするものだった。

最近の研究では、加工物や装飾品などの証拠から、ネアンデルタール人を含むわれわれの祖先は、豊かな文化を持っていたとみられ、おそらく言語も使っていたのではないかとされている。

「古代人の共食いには、現代人が食人を行うのと同じくらい多くの理由があった可能性がある。」「肉を食べたいという理由だけではないのだ。」とジェームズ・コールは語った。

脚の骨から骨髄をすすったり、脾臓(ひぞう)にかぶりついたりすることは、縄張りの支配を再確認したり、死去した親族に敬意を表したりするための方法だった可能性があるとジェームズ・コールは説明し、「こうしたシナリオにおいて食物の摂取はおまけみたいなものだ。」と指摘した。

化石記録の調査や最近の遺伝子研究によって、古代人類の間で食人がかなり広く行われていたことが示されている。

ジェームズ・コールは「これまでに見つかっている古代人の人骨はそれほど多くはない。」とした上で、「だがその少ないサンプルの中でも人間の手が加えられた痕跡がある骨は相当多い。これらの骨には解体された跡や切り刻まれた跡など、食人が行われていたことと矛盾しない証拠が多く見られる。」と述べた。

現代の食人の動機として挙げられる要因は精神病から戦争、呪術、葬送儀礼までかなり広範囲にわたる。
船の難破や飛行機の墜落事故に遭った人が生き延びるために食人をする場合もある。

だが古代人の食人に関しては、通常主な動機は食物にするためだという推定によってその動機の複雑さが「栄養」か「儀礼」の2つに不当に簡略化されているジェームズ・コールは指摘した。

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