2011年06月20日

5500万年ぶり、海洋生物大量死の危機!

AFPは2011年06月21日に、海洋汚染と地球温暖化は、世界中の海で、海洋生物を過去5500万年見られなかった大量絶滅へと追いやっていることを指摘した報告書が、2011年06月20日に公開されたと報告した。

報告書は、IPSO(International Programme on the State of the Ocean.org/海洋研究国際計画)の後援のもと、世界トップクラスの海洋専門家27人が2011年4月にイギリスのオックスフォード大学(Oxford University)に集まり、最近の研究を総括した際にまとめられて、発行された。

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海の環境を悪化させる要因は主に3つある。
それは、温暖化、酸性化、低酸素化で、いずれも人間活動が直接的にもたらしたものである。

これまでは、これらの要因は個別に研究されることが多かった。
これらの要因がどのように相互作用するかが理解されるようになったのは近年になってのことになる。

そして、最近の研究を総括した専門家らは、海洋環境がUN(United Nation/国連)の「IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change/気候変動に関する政府間パネル)」が2007年に発表した最悪のシナリオの場合と同じか、それを上回る速度で悪化していることを明らかにした。

このことは、生物学的要因と化学的要因が複雑に絡み合った「地球系」の広範な崩壊をもたらす前兆ととらえることができるかもしれない。

今の海洋環境の状況は、深海生物の50%以上が死滅した5500万年の「PETM(暁新世/始新世境界温暖化極大イベント)」の前の状況と多くが同じだと言っている。

IPSOを率いるオックスフォード大学のアレックス・ロジャース(Alex Rogers)教授は、
「われわれはこれまで、総合的なリスクを過小評価してきた。個別の要因が重なると、海洋環境は最終的に、それぞれの影響を足したものよりも大きく悪化する。そして海洋環境は予想を超えるスピードで悪化しつつある」と言った。

海の酸性化へつながる連鎖反応は、地球の気候系に大量の二酸化炭素(CO2)が流入することが発端となる。
海は大気中のCO2の25%以上を吸収する巨大なスポンジの役割を果たすが、飽和状態になると、海、さらに地球上のすべての生態系の微妙なバランスが崩れることになりかねない。

報告書によると、海に吸収されるCO2の割合は、既にPETMの時をはるかに上回っていると伝えている。

また、海洋汚染の影響も大きい。
例えば窒素を多く含む化学肥料や病原菌、環境ホルモンが海に流入することで、サンゴ礁が大量死している。
サメなど1部の大型魚類の乱獲により、海の食物連鎖が大きく崩れ、藻やクラゲなどが異常繁殖している。

報告書を共同執筆した国際自然保護連合(IUCN)のダニエル・ラフォリー(Daniel Laffoley)は、「われわれは、(海洋生物の大量絶滅の危機に)時間をかけて対処できる最後の世代になるかもしれない」と語っている。

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